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6.ペースメーカー等(PM,ICD)障害手帳の等級見直し

公開日 2013年3月5日、更新日 :2017年9月24日

このページはペースメーカー等の等級見直しが検討されていた頃に書いています。しかし、既に見直しされてから3年たちました。今日はペースメーカ等を初めて入れた人向けの「等級認定基準」について概略を書きます。


認定の判断基準は、下表の通りです。以下 表の要約です。

ペースメーカ等の機器が絶対的に必要(有益だという根拠がある)な人への植え込みの場合は1級。

また、相対的に必要(有益だという意見がある)であり、かつ身体活動能力が2メッツ未満の人への植え込みの場合も1級。

相対的に必要であり、かつ身体活動能力が2メッツ以上4メッツ未満は3級。

相対的に必要であり、かつ身体活動能力が4メッツ以上は4級。


ペースメーカの場合、心拍数が異常に少ないのを普通の心拍数に上げるために入れます。入れた後は、機器が正常に機能すれば心拍数が普通になり身体活動能力のメッツ値が上がります。健康な人と同様なまでに回復する人もいれば、入れてもあまり変わらない人もいるかも知れません。だから等級に差が付いています。


ICDの植え込みの場合、それが作動するのは心室細動が出たときです。出なければ機器が作動することはありません。あくまで致死性不正脈による突然死を防止する機器です。健康な人が健康診査でブルガダ波形が見つかり心室細動の誘発検査で出現したために入れた場合などは4級となる事が多そうです。4級でもICDが作動した場合は、1級になります。ICDの人でも各種の不整脈が有って身体活動能力のメッツ値が基準以下の場合は1級とか3級になることも有りそうです。

以上、2017年9月24日の更新追加記事でした。

私は、障害者手帳1級をもっていますが、等級の見直しがあるかもしれないということで、自分にも影響があるのかどうかを調べてみました。見直しが気になる方は、是非参考にしてください。

等級の見直しは、2014年4月からの施行を予定しているようで、新たに申請する方が対象で、既に認定されている方は再認定を要しないという取扱いのようです。私のように既に障害者手帳を取得済みの者は、等級見直しの憂き目に会わないと判断してよさそうです。

施行前の申請なら従前どおりの取扱いのようですから、ペースメーカー等を入れているのに障害者手帳の申請をしていない人で、病気のため収入が少なくなっている人は、早急に障害者手帳の申請をした方が良さそうです。1級だと所得税等の控除や医療費の助成等の面で厚い支援を受けられます。

2014年4月1日付けで見直しが適用されました。2014年3月31日までの申請は従前どおりの扱いです。なお、3月31日までに作成された診断書・意見書で4月1日から6月30日までに申請した場合は、3月31日までに申請されたものとみなして従前どおりの扱いです。厚生労働省該当ページ

(1)等級見直しの発端

障害等級見直しの発端は、障害状態と障害等級がマッチしていないと感じた議員さんからの意見で始まりました。

平成24年4月4日(水)参議院予算委員会にて
櫻井充議員の質問
「身体障害者のことについて、これも医療の進歩によって、本当にこの方々が身体障害者の一級でいいんだろうかと。 例えば、例を申し上げれば、ペースメーカーを植えてしまえばもう心臓止まりませんから、もうゴルフも平気でやられているわけですね。 そうすると、本当に一級でいいんだろうかと。それから、私は呼吸器も専門に診ておりましたが、 実際、身障者の二級というのがありませんで、もう前々から二級をつくってもらいたいと、ここの見直しも基本的にやっていかなきゃいけないと思っているんですが、 この点についてはどうでしょう。」
小宮山国務大臣の答弁
「委員御指摘のとおり、ペースメーカーを装着している人ですとかそれから人工関節に置き換える人でも、 現在のところ、一律に身体障害者手帳の障害程度等級認定をしていますが、こうした方たちの中にも、医療技術が進歩してきて社会生活に大きな支障がない程度に日常生活能力が改善している人も多くあると思っています。 したがいまして、このような方たちについての障害認定について、関係者や専門家の御意見を伺いながら見直しを進めたいというふうに思います。」

ペースメーカーは、なんで1級なのって疑問がネットでも散見できてましたから、ペースメーカーの等級見直しは、来るべくして来たと言う感じを受けます。
ペースメーカー云々に関わらず障害状態と障害等級がマッチしていないならマッチさせるのは当然のことです。他にもマッチしていない障害が色々あると思いますから、この際、障害に関わる全部を漏れなく総点検した方がいいのではとも思いますが、お役所仕事ですから議員さんが絡まないとやるわけありませんね。

今回のは、障害状態が軽いのに障害等級が高くなっているのを是正するものですが、その逆に障害状態が重いのに障害等級が低くなっていることもあるようです。 そのような立場におられる障害者さんや周りの人は、改善のためのアクションを起こすことが重要かと思います。

(2)見直しの内容

@ ペースメーカ等の障害認定の評価に関するワーキンググループ

この案件について心臓の医療と障害者リハビリの専門家によるワーキンググループで協議されました。各団体(先天性心臓病児の親らでつくる会、日本心臓ペースメーカー友の会、ICD友の会)からも要望書意見書の類が出されまして、汲み取るべき所はちゃんと反映されているなと感じました。

下記は、厚生労働省ホームページ内にリンクしています。

A どう変わる

現在は、ペースメーカー(ICD含む)装着者、人口弁移植者及び弁置換者(以下「ペースメーカー装着者」という。)の障害認定については、緊急事態を予測して装着するものであり、かつ、これらを取り外すことは生命の維持に支障を来たすのが一般的であることから、1級に認定されています。

医療技術の進歩により社会生活等に大きな支障がない程度にADL(日常生活動作)が改善する場合が多いとのことで、見直し案が了承されれば、2014年4月から次のように変わる予定です。

植込み直後の判断基準
  • 1級

    ペースメーカー等への依存が絶対的なもの(日本循環器学会「不整脈の非薬物治療ガイドライン」のクラス1)

    ペースメーカー等への依存が相対的なもの(同ガイドラインのクラス2以下)で、2メッツ未満のもの

    先天性疾患(18歳未満で発症した心疾患)によりペースメーカー等を植え込んだもの

  • 3級

    ペースメーカー等への依存が相対的なもの(同ガイドラインのクラス2以下)で、2メッツ以上4メッツ未満のもの

  • 4級

    ペースメーカー等への依存が相対的なもの(同ガイドラインのクラス2以下)で、4メッツ以上のもの

再認定時(植え込みから3年以内)の判断基準
  • 1級

    2メッツ未満のもの

  • 3級

    2メッツ以上4メッツ未満のもの

  • 4級

    4メッツ以上のもの

そのほかの判断
  • 1級

    ICD植え込みで3級、4級のものであってもICDが作動したもの

    弁移植、弁置換を行ったもの

  • 植え込み後3年以内に状態が変動した場合の判断基準

    植込み直後の判断基準に従う。

  • 再認定後に状態が変動した場合の判断基準

    再認定時の判断基準に従う。

(3)見直しに対する報道

2013年4月4日東京新聞webより記事より抜粋

障害者1級 見直しの動き 先天性疾患の人 不安

こうした動きに、先天性心臓病児の親らでつくる「全国心臓病の子どもを守る会」は強く反発している。
静岡県支部の榎本代表は、これまでの議論が高齢者の患者を想定したものであることを挙げ、「先天性の患者の実情を正しく認識しないまま、今後も議論が進むのでは」と危ぶむ。
同会によると、先天性心疾患の人の多くは、心臓やその周辺の血管の形に異常がある。ペースメーカーや人工弁で不整脈や弁の動きが改善しても、心臓の働きが十分良くならず、体も弱いままで、就労などに苦労する人も多いという。榎本さんの元には、ペースメーカーを装着した若者から、電磁波が機器に与える影響を心配され、工場での就労を断られる実情が寄せられている。
ペースメーカーは、電池が寿命を迎える七〜八年ごとに交換の手術が必要。高齢の患者と違い、幼いころから装着する患者は手術の回数も多くなる。人工弁も、成長に合わせ再手術を迫られる。
生きづらさは分かってもらいにくく、成人後の障害基礎年金は必ずしも得られない。就労のハードルも高いという。機器の交換など、必要な医療が受けられるよう、障害一級で自己負担がほとんどなくなる現在の基準を維持することを守る会は求めている。

最後に私の気持ち

ペースメーカー装着者=障害者手帳1級となっている等級認定が、今まで見直されることなく来たのがまずかったのでしょう。
段々と、障害者間や健常者との不公平感が少なくなることはいいことだと思います。しかし、私自身ICDを植え込んでいますが、電磁波で誤作動を起こす機械なのでIH家電やMRIが使えないことや運転免許の制限などなど不便が多いです。また、色々な不整脈を持っているので仕事に影響があります。他人から見て眼に見えない内部障害なので自分から言わない限り障害者とは思われませんが、肉体的、精神的、金銭的に結構きてます。そこの所、想像力を発揮してください。

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