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2.障害年金の受給要件

公開日 2012年11月2日
更新日 2014年7月15日

障害年金の支給を受けるには、受給要件をすべて充たさなければなりません。まず、主要な要件とこうするといいよという事を書いて置きます。

(1)初診日要件について

年金には、国民年金、厚生年金、共済年金の3種類があります。それらの内どの年金制度の障害年金が対応してくれるのかを、まず、見極めなければなりません。その見極めは、初診日要件によってなされます。人生の中で学生時代、就職、転職と移ろっていきますが、初診日時点でどの年金制度に加入していたかで、明暗が分かれます。というのは、国民年金、厚生年金、共済年金の順番で手厚い制度になっているからです。


もしも、退職予定で病院にかかるつもりがあるなら、退職する前に診察を受けておくべきです。そうすることで退職後の国民年金加入中に障害者になった場合でも、初診日の病気が原因で障害状態になってしまった時には、在職中の年金制度から障害年金が支給されます。退職後の転職先が決まっているなら話は別です。あくまで無職(国民年金制度)期間中に初診を受けるつもりならということです。

(2)年金保険料の納付要件について

年金保険料の納付要件は、原則は厳しいものですが、ただし書きで要件を次のように緩くしています。初診日前日までの1年間に未納がなければ良しとする。

ただし、緩くしているとは言っても、初診日前日までの1年間というのが味噌で、診察を受けてペースメーカやICDなどが必要と分かってから(障害認定が通ると分かってから)未納分を納めてもダメと言うことです。


会社勤めなら、通常は厚生年金へ加入してますから、厚生年金保険料は給料から天引きされるので未納は発生しません。しかし、自営業などの場合、年金保険料は自分で納めるので未納も発生しやすくなります。

過去1年以内に未納がある状態の時に、もしも、胸の違和感がきついとか、目の前が真っ暗になり座り込んでしまうなど病状が悪い場合は、万一のペースメーカー等植え込みに備えて、1年間分の未納を無くしてから病院に行く位の要領の良さがあってもいいと思います。

(3)その他の注意点 障害年金と老齢年金の同時支給はありません。

障害年金を受けている人が、老齢年金を受けられる年齢になった時は、どちらか片方を選びます。また、老齢厚生年金を受給している厚生年金被保険者(70歳未満の会社員等)が障害年金を受けられる場合は、そのどちらかだけの支給になります。

下表の障害厚生年金等の初診日要件だけ見ると厚生年金・共済年金の被保険者(被保険者になれるのは70歳未満です)であれば老齢と障害の両方の年金が支給されるのかと思われるかもしれませんが、そうではありません。支給事由が異なる2つ以上の年金は併給調整により、いずれか1つを選択することになります。


下表は、平成25年8月現在の法に基づくものです。
要件 障害基礎年金(国民年金) 障害厚生年金(厚生年金)
障害共済年金(共済年金)
初診日要件

傷病(注1)及びこれらに起因する疾病(注2)の初診日(注3)において、次のいずれかに該当した者
・国民年金の被保険者であること
・国民年金の被保険者であつた者であつて、日本国内に住所を有し、かつ、60歳以上65歳未満であること。

支給は、認定日の翌月からです。

傷病(注1)及びこれらに起因する疾病(注2)の初診日(注3)において、厚生年金・共済年金の被保険者であること

支給は、認定日の翌月からです。

障害認定日要件

障害認定日(注4)に、規定する障害等級に該当する程度の障害の状態にあるとき。

事後重症による年金

障害認定日に、規定する障害等級に該当する程度の障害の状態になかったものが、65歳に達する日の前日までの間に、その傷病により障害等級に該当する程度の障害の状態に至つたときは、障害年金の支給を請求することができる。

支給は、請求があつた月の翌月からです。

はじめて2 級による年金

基準傷病(注5)以外の傷病により障害の状態にあるものが、基準傷病に係る障害認定日以後65歳に達する日の前日までの間に、初めて、基準障害(注6)と他の障害とを併合して障害等級の1級又は2級に該当する程度の障害の状態に至つたとき(基準傷病の初診日が、基準傷病以外の傷病の初診日以降であるときに限る。)は、基準障害と他の障害とを併合した障害の程度による障害年金を支給する。

支給は、請求があつた月の翌月からです。

保険料納付要件

初診日の前日(注7)において、初診日の属する月の前々月(注8)までに国民年金の被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の3分の2以上あること。

ただし、上の要件を満たせなくとも、初診日が平成28年4月1日前であれば、当該初診日の前日において当該初診日の属する月の前々月までの1年間(当該初診日において被保険者でなかった者については、当該初診日の属する月の前々月以前における直近の被保険者期間に係る月までの1年間)のうちに保険料未納期間がなければ納付要件を満たしたとみなされます。

ただし、当該初診日において65歳以上であるときは、この限りでない。(平成28年3月末までの特例措置 昭和60年法律第34号附則第20条)

ただし、上の要件を満たせなくとも、初診日が平成28年4月1日前であれば、当該初診日の前日において当該初診日の属する月の前々月までの1年間のうちに保険料未納期間がなければ納付要件を満たしたとみなされます。

ただし、初診日において65歳以上であるときは、この限りでない。(平成28年3月末までの特例措置 昭和60年法律第34号附則第64条)

初診日が20歳未満の場合 ・初診日に20歳未満であった者が、障害認定日以後に20歳に達したときは20歳に達した日において、障害認定日が20歳に達した日後であるときはその障害認定日において、障害等級に該当する程度の障害の状態にあるときは、障害基礎年金を支給する。
・初診日に20歳未満であつた者(同日において被保険者でなかつた者に限る。)が、障害認定日以後に20歳に達したときは20歳に達した日後において、障害認定日が20歳に達した日後であるときはその障害認定日後において、その傷病により、65歳に達する日の前日までの間に、障害等級に該当する程度の障害の状態に該当するに至つたときは、その期間内に前項の障害基礎年金の支給を請求することができる。
(注1)傷病:
傷病とは、疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病を総称したものをいう。
(注2)起因する疾病:
起因する疾病とは、前の傷病がなかったならば後の疾病が起こらなかったであろうというように、前の傷病との間に相当因果関係があると認められる場合をいい、負傷は含まれないものである。
(注3)初診日:
初診日とは、障害の原因となった傷病につき、初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日をいう。
(注4)障害認定日:
障害認定日とは、障害の程度の認定を行うべき日をいい、請求する傷病の初診日から起算して1年6月を経過した日又は1年6月以内にその傷病が治った場合においては、その治った日(その症状が固定し、治療の効果が期待できない状態に至った日を含む。)をいう。
1年6月以内に、次に該当する日があるときは、その日が「障害認定日」となります。
1. 人工透析療法を行っている場合は、透析を初めて受けた日から起算して3カ月を経過した日
2. 人工骨頭又は人工関節をそう入置換した場合は、そう入置換した日
3. 心臓ペースメーカー、植え込み型除細動器(ICD)又は人工弁を装着した場合は、装着した日
4. 人工肛門又は新膀胱の造設、尿路変更術を施術した場合は、造設又は手術を施した日
5. 切断又は離断による肢体の障害は、原則として切断又は離断した日
6. 喉頭全摘出の場合は、全摘出した日
7. 在宅酸素療法を行っている場合は、在宅酸素療法を開始した日
8. 神経系の障害で脳血管障害により機能障害を残しているときは、初診日から6月経過した日以後にそれ以上の機能回復がほとんど望めないと認められるとき
9. 神経系の障害で根本的治療方法がない疾病であり、今後の回復は期待できず、初診日から6月経過した日以後において気管切開下での人工呼吸器(レスピレーター)使用、胃ろう等の恒久的な措置が行われており、日常の用を弁ずることができない状態であると認められるとき
(注5)基準傷病:
基準傷病とは、既に発している傷病による障害と、新たに発した傷病(既に発している傷病の初診日以後に初診日のある傷病に限る。)による障害を併合して、初めて、障害等級が1級又は2級に該当する程度の障害の状態に至った場合における新たに発した当該傷病をいう。
(注6)基準障害:
基準障害とは、基準傷病による障害をいう。
(注7)初診日の前日:
初診日の前日とは、なぜ初診日の前日で見るのかと言うと、初診日とした場合には、重症だと分かってからでも障害年金をもらうための操作(未納していた年金保険料を要件を充たす分だけ一括納付する行為。)が出来てしまうため、それを防ぐために前日となっているようです。
(注8)初診日の属する月の前々月まで
初診日の属する月の前々月までとは、年金保険料は翌月末日が納付期限となっています。当該初診日の属する月までの保険料納付状況を調べるには、前々月分までの納付状況を調べることになります。
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