心房細動(af)


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7.心房細動のカテーテルアブレーション概要

公開日 2012年11月16日、更新日 2014年7月11日

(1)カテーテルアブレーション(経皮的カテーテル心筋焼灼術)とは

脈が速くなる不整脈(頻脈性不整脈)の根治的治療方法で、足の付け根などの動脈から血管の中を通って心臓内まで電極のついたカテーテルを入れ、不整脈の発生源を60℃程度に熱し焼灼(しょうしゃく)します。
不整脈の種類によりアブレーションする場所が異なります。

  • カテーテル(catheter)とは
    医療用に用いられる中空の柔らかい管のこと
  • アブレーション(ablation)とは
    手術などによる除去・切除、(他の意味:氷河の氷などの削摩、液体による固体の浸食、宇宙アブレーション・融除のこと)
  • 経皮的 (けいひてき)とは、
    皮膚を通して・皮膚の上からという意味、切開せずに治療を行う方法
  • 焼灼 (しょうしゃく)とは、
    焼くこと。特に、病気の組織を電気や薬品で焼いて治療すること

(2)心房細動に対するカテーテル心筋焼灼術(肺静脈隔離術)

心房細動は、期外収縮という単発ないし数連発の不整脈を引き金として起こることがわかっています。

この期外収縮の約95%は肺から左心房へ入る4本の肺静脈いずれかから発生しています。約5%は上大静脈や他の場所からの異常電流が原因と言われています。

肺静脈隔離術は、肺静脈入口周囲部に高周波通電により点状の焼灼を作って、異常電流が心臓に伝導しないようにブロックする手術です。

私の場合は、両鼠蹊部(足の付け根のぐりぐりしている所)、鎖骨下、左手首からカテーテルを入れました。手術前に先生がどこから入れるか説明してくれます。

@成功率

1回目の治療で約60%、2回目以上の治療で約85%の成功率だそうです。回数を重ねるごとに成功率は上がっていくようです。左心房が既に大きくなっていたり、持続性心房細動になっている場合には成功率が低下します。

A合併症

基本的に安全な治療ですが、合併症も皆無ではありません。手術が必要になったり後遺症を残すような合併症は0.5%程度の確率で生じるようです。少ないように感じますが、200人にひとりは合併症を起こしているんですねー。やはり、経験の多い先生が安心です。

  1. 脳梗塞(0.3%から0.9%)

    左心房内の血栓が原因で起こります。カテーテル前に経食道超音波(胃カメラのような方法)を行い、血栓がないことを確認します。

  2. 心タンポナーデ(0.8%から5.0%)

    心臓と心臓を覆う心外膜の間に血液が大量に貯留することによって心臓の拍動が阻害された状態を指します。
    発症した場合には、体表面から血液がたまっている部分に針を刺し血液を吸引します。

  3. 食道穿孔(極めて稀)・食道迷走神経障害(0.23%)

    食道に近接した左心房内の焼灼で、食道や神経に影響が出ることがあります。
    予防のため、温度センサー付きカテーテルを挿入し温度測定しながらアブレーションします。

  4. 横隔膜麻痺(0.5%)

    右肺静脈を焼灼する時に、近接する横隔神経をアブレーションすることで生じます。右肺静脈入口からなるべく離してアブレーションすることで予防します。

  5. 他に、感染症、出血性合併症、造影剤や麻酔薬によるアレルギー・腎障害、気胸、肺塞栓症など

B術後注意点

  1. 最低1ヶ月は胃薬を服用する。(ワーファリンの効き目を良くするようです。)
  2. 最低3ヶ月はワーファリンを服用する。
  3. 3ヶ月は、焼灼部位が安定しません。その間は、心房細動が出現する確率が高い。
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